精神科医簡易鑑定に基づく不起訴率に大きな地域差

精神科医簡易鑑定に基づく不起訴率に大きな地域差...法務省調べ
http://news.2ch.net/newsplus/kako/1026/10260/1026019813.html

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http://www.hokkaido-np.co.jp/Php/kiji.php3?&d=20020707&j=0022&k=200207077616

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 刑事事件の被疑者の刑事責任能力を精神科医が診断する起訴前簡易鑑定で、一人の医師が担当する人数や鑑定に基づく不起訴率が地域によって大きく異なることが、法務省が六日までにまとめた初の実態調査で分かった。中には、医師一人で年間百人以上を鑑定していた例も。簡易鑑定をめぐっては「検察官の起訴・不起訴の判断が、特定の精神科医による短時間の鑑定に依存しているのは問題」との指摘があるが、調査結果はそんな懸念を裏付けた形で、鑑定のガイドラインづくりを求める声が高まりそうだ。

不起訴率に大きな地域差 被疑者の責任能力判断 精神科医簡易鑑定
2002/07/07 08:30

 刑事事件の被疑者の刑事責任能力を精神科医が診断する起訴前簡易鑑定で、一人の医師が担当する人数や鑑定に基づく不起訴率が地域によって大きく異なることが、法務省が六日までにまとめた初の実態調査で分かった。中には、医師一人で年間百人以上を鑑定していた例も。簡易鑑定をめぐっては「検察官の起訴・不起訴の判断が、特定の精神科医による短時間の鑑定に依存しているのは問題」との指摘があるが、調査結果はそんな懸念を裏付けた形で、鑑定のガイドラインづくりを求める声が高まりそうだ。

 二○○○年に三十人以上の鑑定を行った札幌など全国十六地検の実態を調べた。

 まとめによると、簡易鑑定を担当する医師の数は神戸地検で一人、大阪、水戸地検で各二人だったのに対して、千葉地検は三十一人、横浜地検は二十八人。医師一人当たりの鑑定人数も、神戸と大阪では年間百人を超えたが、千葉は二人、横浜は六人だった。札幌地検は、医師六人で三十九人の鑑定を行っていた。

 鑑定を受けた人のうち精神障害者と診断された人の割合は、最低で41・9%(京都地検)、最高で93・0%(新潟地検)と大きな差があった。精神障害者と診断され検察官が不起訴処分にした人の割合も京都は95・5%、札幌では92・0%とほぼ全員が不起訴になったが、新潟では27・5%だった。

 十六地検全体では、業務上過失致死傷事件を除く刑法犯三十七万七千八百二十六人のうち、簡易鑑定で精神障害者と診断された人は0・39%、千四百八十三人。七百八十九人が不起訴になった。

 今国会では、重大事件を起こしながら不起訴・無罪となった精神障害者の処遇を定める心神喪失者医療観察法案を審議中。法務省刑事局の小川新二参事官は調査結果について、「母数が小さく単年度の調査なので分析は難しい」としながらも、「医療観察法が成立すれば鑑定により厳密さが求められる。今後、専門家の意見を聞きながら勉強したい」と話している。

◇精神科医・中谷陽二筑波大教授の話

 今回の調査で一番注目されるのは、各地域の医師数のばらつきだ。一般的に、医師数が少ないと担当医師の診断傾向が結果に出やすい。例えば年間の簡易鑑定人数が百人以上で医師数が一―三人の大阪、京都、神戸地検を比較すると、大阪、神戸では不起訴率が50%未満だが京都はほぼ全員が不起訴と、地域により異なる診断傾向が、調査でも顕著に表れている。
 大阪、神戸では、一人で年百件以上の鑑定を担当しているのにも驚く。一件にどれだけ時間をかけているのか、疑問を感じる。検察官が恣意(しい)的に起訴・不起訴を決めているという批判があるが、検察側が精神科医の診断を無視するとは考えにくく、やはり、診断の在り方が処分の結果に大きく影響していると言わざるをえない。

◇簡易鑑定

 精神障害の疑いがある刑事事件の被疑者に対し、検察官が起訴前に精神科医に依頼し任意に行う精神鑑定。裁判所の命令で被疑者・被告を留置して行う起訴前、起訴後の「本鑑定」と違い、留置を伴わない。本鑑定は通常2、3カ月、簡易鑑定は30分から1時間で診断するといわれる。東京、大阪両地検は「精神診断室」を設けて非常勤の医師に委嘱、千葉地検では、地元の精神科医の鑑定グループが引き受けている。他地検は検察官がその都度、精神科医に依頼している。

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