2010年7月アーカイブ

こころを救う:「人数こなさないと経営できぬ」 自殺図る患者、診きれず
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/archive/news/2010/07/20100713ddm041040160000c.html魚拓

 医療機関で処方された向精神薬を飲んで自殺を図る人が増えている問題で、大量服薬した患者がたびたび救急搬送される東京都内の精神科診療所の院長が取材に応じた。60代の院長は「患者をじっくり診察したいが、人数をこなさないと経営が成り立たない」と話した。そのうえで「医師も患者も現状の治療に満足できていない」と述べ、診療報酬をめぐる国の医療政策を批判した。主な一問一答は以下の通り。【江刺正嘉、堀智行】

 --過量服薬で自殺を図る患者に兆候はありますか。

 院長 分かっていたら手を打つ。やられた後に、しまったということはある。

 --処方する薬の量は多いですか。

 院長 過量服薬することが予想できる人には出さない。そういう患者は(状態をよく見るために)本当は頻繁に診察することが必要だ。週に1回とか。

 --なぜできないのですか。

 院長 (通院患者から症状を聞き、適切なアドバイスをする)精神科の診療報酬が4月から患者1人当たり200円引き下げられた。こんなに安くなると、患者の数をこなさなければ診療所の経営が成り立たない。数をこなすと、1人に対する診察時間が短くなってしまう。「この人にはもう少し話を聞きたい」と思っても、次に患者が待っている状態だ。

 --患者によって違いがある、と。

 院長 治りやすい人も治りにくい人もいる。(今の診療報酬体系では)それを同じように扱わないといけない。厚生労働省はここをまったく無視し、医療費を減らすことばかり考えている。いちばんのしわ寄せは患者に来るんです。

 --自殺を図る患者に本来、どう接すればいいのですか。

 院長 薬の処方以外に、なぜ死にたいのか患者が抱えている問題を一緒に考えながら解決していくことです。それが現状ではなかなか難しい。困難な患者を診る医師への負担ばかりが増えてしまう。
 ◇過量服薬の一因に--国立精神・神経医療研究センターの松本俊彦・自殺予防総合対策副センター長の話

 今の診療報酬体系では精神科医が1人の患者に時間をかけて話を聞きにくい。短い診察時間だと患者は医師を信頼せず、薬をもらうだけの関係になりやすいため、過量服薬につながる可能性が高まる。じっくり患者の話に耳を傾けることで患者とのつながりを作れる体制を整える必要がある。
こころを救う:薬だけに頼らぬ英国 自殺予防、チーム医療で成果
http://mainichi.jp/select/wadai/kokoro/archive/news/2010/07/20100702ddm012040002000c.html魚拓

 医療機関から処方された向精神薬で自殺を図る人が増えている問題で、海外では精神保健医療改革が有効な自殺対策として注目されている。英国では薬だけに頼らない精神医療を推進し、自殺予防に大きな効果をあげた。専門家は「日本は薬に頼りすぎている。薬を適度に使いながら患者を総合的に支えるチーム医療へ転換すべきだ」と指摘する。【堀智行】

 英国の精神保健医療制度などに詳しい東京都精神医学総合研究所の西田淳志研究員によると、英国が取り組んだ自殺対策の一つは認知行動療法の普及。ものの見方(認知)のゆがみを修正し、不快な感情が起きないようにするという心理療法で、うつ病治療に効果があるとされる。

 英国では、同療法を精神科治療の中心に据え、重症度に応じたケアの仕組みを導入。薬物療法は、極めて症状が重い場合のみ認知行動療法と併用できるようにした。軽症者は医師が診ずに国が開設したインターネットサイトで同療法を受けるため、精神科医がかかわるのは中等度以上の患者からになっている。

 もう一つは地域ケアの充実だ。精神科での治療を中断した直後に自殺している人が多いことに着目し、かかわりが切れないように医師のほか、心理や福祉などの専門家がチームを組み、地域に出て患者をサポートする制度を取り入れた。

 また市販の睡眠薬や鎮痛薬を大量に飲んで自殺を図る若者が相次いだことを受け、1箱当たりの薬の錠数を減らすなど入手の規制にも取り組んだ。処方薬についても、国の研究機関で医療機関向けのガイドラインを作り、単剤少量での治療を順守させた。

 こうした取り組みにより、ブレア政権下の97~07年の10年間で、人口10万人あたりの自殺者数(自殺率)は9・2人(95~97年の平均値)から7・8人(05~07年の平均値)となり、15・2%減少させた。一方、日本の自殺率は07年が24・4人で先進国ではロシアに次いで2番目に高い。

 西田研究員は「日本では医師が薬物療法だけで短時間で診察することに患者は不満を持っている」と指摘。「チーム医療の推進が薬だけに頼らない医療の実現につながる。自殺予防にも効果があるはずだ」と話す。
パチンコ依存症、3割「そう思う」 全日遊連調査
(産経新聞 2004年8月12日)
http://www.sankei.co.jp/news/040812/sha019.htm

 パチンコ店の全国組織「全日本遊技事業協同組合連合会」(全日遊連)が行ったアンケートで パチンコファンの約3割が、自分を依存症だと自覚していることが分かった。アンケートはパチンコファンを対象に全国163の遊技場で4493人が回答した。
 「パチンコ依存症だと思ったことはありますか」の質問に対し、「思わない」との回答が49.3%だったが、その一方で、「思う」が28.9%、「分からない」が19.1%と、依存症を否定できない層が半数近くに上った。また、「期待している初当たりまでの限度額」は「2万円未満」が69.3%と最多。「2万円以上4万円未満」の16・9%と続き、「4万円以上6万円未満」も2.3%。「初当たりまでに投資限度額を超えてしまった場合」は「当たりそうならば続ける」が41.0%に対し「手持ち金による」は21.7%、「やめる」は18.3%だった。パチンコ駐車場の車内に取り残され、熱中症などで死亡した乳幼児が昨年1年間で4人に上る。パチンコファンの約3割が依存症との調査結果を踏まえ業界を挙げて「事故絶対防止」を推進する。



2004年に行われた全日本遊技事業協同組合連合会のアンケートによると,アンケートに協力した全国のホール来店者約4500人のうち30%がパチンコ依存を自覚し,年齢が上がるにつれて自覚者の割合が増加していることが分った。また,借金を重ねパチンコにつぎ込む深刻な依存症の疑いがある人が0.5%存在するという結果も明らかになった。
 『日本経済新聞』 2004年8月16日号。

ゲーム中毒者と高機能自閉症の類似性

「ゲーム中毒者と高機能自閉症の類似性」研究
http://wiredvision.jp/news/200804/2008040921.html魚拓

Computer game addicts like people with Aspergers
http://www.bps.org.uk/media-centre/press-releases/releases$/annual-conference-2008/computer-game-addicts-like-people-with-aspergers.cfm魚拓

Susan Arendt

「アムステルダムのあるクリニックは、ゲーム中毒外来を最近開始しました。治療は8週間かかり、グループセラピーやカウンセリングを含みます。」

4月3日(現地時間)に、英国心理学会の年次会議で発表された研究結果によると、ビデオゲーム中毒の兆候がある人は、高機能自閉症の一種であるアスペルガー症候群の患者と同じ性格特性をいくつか示すという。

この研究は、イギリスボルトン大学のJohn Charlton博士と、米国ホイットマン大学のIan Danforth氏が、ゲーマー391人[うち男性は86%]を対象に、中毒と「強度の依存」、および人格との間にある関連性(もしあるとするなら)を調査したものだ。

「その結果は、ゲームに深入りする人はゲームに興味のない人に比べ、自閉症スペクトラム障害(ASD)に近い可能性がある、という見解を裏付けるものだ」とCharlton博士は言う。[自閉症は症例が多彩であり、健常者から重度自閉症者までの間にははっきりとした境界がないため、その多様性・連続性を表した概念図を自閉症スペクトラムと呼ぶ。なお、自閉症スペクトラム指数の調査結果から、自閉症は「極端な男性脳」と関係があると主張する学者もいる。]

調査では、ゲーム中毒の傾向が強い人ほど、通常アスペルガー症候群の特徴とされる3つの性格特性――神経症的傾向、同調性の欠如、外向性の欠如―― を示す確率が高かった。つまり、ビデオゲームばかりしている人は、1つのことにとらわれやすく、内向的で、人付き合いが苦手な傾向にあるということだ。まあ、当たり前といえば当たり前の結果だ。

アスペルガー症候群の人は、他人とうまく付き合えなかったり、微妙な社会的手がかり[身振りや口調など]が分からなかったり、ユーモアを理解できなかったりすることが多い。Charlton博士らは、ゲーム中毒の人も同様の問題を抱えており、生身の人間よりゲームと関わる方が楽に感じるのだと考えている。

Charlton博士らは、ゲーム中毒も自閉症の一種だと示唆しているわけではない。ただ、一旦ゲームを始めるとなかなかやめられない人は、「エンジニアや数学者、コンピューター科学者」と同様に、「他人に感情移入せず、物事を体系化することを好み、自閉症スペクトラムの末端にいる人たちに近い」存在だと述べているに過ぎない。少なくとも、かなり頭のいい人たちと同類ということは確かだ。

英国心理学会ウェブサイトのリリース「コンピューターゲーム中毒者とアスペルガー患者との類似性」を参考にした。

[日本語版:ガリレオ-天野美保/高橋朋子]

ワンデーポートの中村さんに紹介頂いた記事です。ありがとうございました。
自閉症は「極端な男性脳」と関係がある・・・なるほど。

参考記事:
強迫的ゲーマーは中毒者ではない
http://www.ieji.org/dilemma/2008/12/post-175.html

母親のアルコール依存と虐待

重し7キロ、縛られ放置 久留米・5歳虐待死事件起訴
http://www.asahi.com/national/update/0722/SEB201007210091.html魚拓
http://www.asahi.com/national/update/0722/SEB201007210091_01.html魚拓

 虐待とアルコールの関係性について、元北九州市児童相談所職員で虐待問題に詳しい西南学院大の安部計彦(かずひこ)准教授は「アルコールの量が増えると、虐待が進行していく傾向がある」と指摘する。「アルコールへの依存の深まりが把握できていれば、虐待の進行を推測できたはず。細かなことでも通報するなど、市民の協力が不可欠だ」と話している。(岡田玄)
ギャンブル依存症回復へ 松本で自助グループ発足
http://www.shinmai.co.jp/news/20100714/KT100713SJI090008000022.htm魚拓

 ギャンブル依存症に苦しむ人たちが、経験や苦しみを語り、共感し合いながら回復を目指す自助グループ「ギャンブラーズ・アノニマス(GA)松本」(松本市)を設立した。県内では長野市の「GA長野」に続き二つ目だが、中南信地方の依存症の人たちが参加しやすくなる。GA松本は「誰にも打ち明けられない悩みを話せて、気持ちが楽になる」と参加を呼び掛けている。

 自助グループに救われた経験を生かしたいという北信地方の40代男性が中心になった。県精神保健福祉センター(長野市)の協力を得て、中南信地方に住む依存症者から出ていた要望を受ける形で6月上旬、GA松本を結成。松本市のあがたの森文化会館で、毎週土曜日の午後7時から2時間ほどの集会を開いている。

 「アノニマス」は「無名性」を意味し、社会的な立場や経歴を離れ、平等に話し合う趣旨を表す。集会では互いを愛称で呼び、プライバシーを守る。回復の道のりなどを書いたハンドブックを読み合わせたり、近況や体験を語る「分かち合い」をしたり。10日は6人が参加。初めて訪れた男性は「宗教みたいなイメージがあって不安だったが、気楽に話ができた」。別の男性も「自分が依存症という病気かもしれないと認識できた」と話した。

 結成の中心となった男性は、20代でパチンコにはまった。借金を抱え債務整理に追い込まれたが「大勝ちして、いつか返せる」とヤミ金融からも借金した。相談した弁護士から「依存症と自助グループ」の存在を聞き、「GA長野」に約2年通って依存症を脱した。男性は「途中で参加をやめたりギャンブルをまた始める人もいるが、人生をやり直すきっかけになる人も多い」と話していた。

 参加無料。東北信地方の人も参加できる。詳細はGA日本インフォメーションセンターのホームページ(http://www001.upp.so-net.ne.jp/ga-japan/)から。ギャンブル依存症に関する相談は県精神保健福祉センター(電話026・227・1810)へ。

AA南のミラクルグループの紹介

AA「南のミラクル」グループを紹介します。
外国人メンバーと一緒にバイリンガルミーティングを毎日開催しています。
現在、英語、スペイン語、日本語チャンポンのミーティングで非常にパワフルな分かち合いをしています。仲間どおしで適宜通訳しあいながら分かち合っていますので、言葉に自信のないかたの参加も歓迎しています! 土日はミーティング後に軽食を用意してゆっくりフェローする時間もあります。

場所は橋本駅近くのアパート。
平日は21:00~23:00、土日は11:00~13:00。

月曜日~木曜日、土曜日、日曜日はオープンのテーマM、
金曜日は第4ステップのワークショップ、
第1月曜日の20:00~21:00にビジネスMを行っています。

案内地図
http://www.h2.dion.ne.jp/~aa-kkse/minamino.htm

強烈にステップをやっている女性のAAメンバーから新グループの案内をいただいたのが3月。そのメールを3ヶ月も放置してしまいました。

7/18 第1回 Peerful おはなし会

第1回 Peerful おはなし会

おはなしテーマ「摂食障害と自助グループとの出逢い」
●日時:2010年7月18日(日) 13:00~16:00
●会場:Mウィング 3階 (会議室3-1)
●参加費:1000円
●お申込み:当日直接会場へお越しください。
※託児スペース(無料)をご用意できます。
ご希望の方は6月30日までにご連絡ください。

●プログラム
 12:30~受付
 13:00~開会
     ・はじめのあいさつ
     ・メンバーのおはなし
     ・質疑応答
      -休憩-
     ・グループにわかれてのおはなし
     ・おわりのあいさつ
 16:00~閉会

●お問い合わせ:infoあっとまーくpeerful.jp(あっとまーくを@に変えてください)
●アクセス:JR松本駅より徒歩10分
●駐車場:中央駐車場(30分ごとに150円)

http://peerful.exblog.jp/10745744/

摂食障害に理解を 松本の自助グループが団体設立
http://www.shinmai.co.jp/news/20100623/KT100622SJI090006000022.htm魚拓

★自傷行為について

社団法人座・くら(奈良ダルク)
自傷行為について
http://kura-ag.org/jisho.html魚拓

自傷行為の理解と援助
松本俊彦 (国立精神・神経医療研究センター精神保健研究所・自殺予防総合対策センター)

自傷行為の理解
リストカットなどの自傷行為は、通常、激しい怒りや不安、緊張、気分の落ち込みといったつらい感情を緩和するために行われます。その意味では、「死ぬこと」を目的とする自殺企図とは区別される行動といえます。
典型的な自傷行為は、一人きりの状況で行われ、周囲の誰にも告白されません。したがって、自傷行為は、援助者がしばしば誤解しているような、「人の気を引くためのアピール的行動」とは本質的に異なり、むしろ孤独な対処方法と理解するべきです。それは、誰に助けを求めることも誰かに相談することもなく、自分ひとりで苦痛を解決しようとするもの行動であって、その根底には人間不信があります。
また、自傷行為は、身体に痛みを加えることで心の痛みを封印する方法でもあります。自傷を繰り返す若者のなかには、「もう何年も涙を流したことがない」「すごく悲しいときにも自分だけ涙が出ない」と語る人が珍しくありません。
自傷行為は簡便で即効的な対処方法です。たとえば、侮辱されたり無視されたりすることによる苦痛に対しては、直接、加害者に対して、「そういう態度はやめてほしい」と改善を求めるのが建設的かつ根本的な解決策といえますが、反面、この方法は、相手が圧倒的に強い存在であったり、改善を求めるとかえって事態が悪化することが危惧されたりする場合には、リスクの高い方法です。そのような場合、自傷行為をすることによって、ある種の人たちはすみやかに苦痛を感じている意識状態を変容させることができるのです。事実、ある研究は、自傷を繰り返す者の場合、自傷直後には血液中の脳内麻薬様物質の濃度が上昇していることを明らかにしています。つまり、自傷行為には、「耐え難い心の痛み」に対する鎮痛効果があるといえるわけです。
しかしその一方で、自傷行為には二つほど深刻な問題点があります。一つは、結局のところそれは一時しのぎにすぎず、長期間にはかえって事態が複雑化・深刻化させることが少なくないという点です。もう一つは、自傷行為は、繰り返されるうちに麻薬と同じく耐性を獲得し、それに伴ってエスカレートするという点です。そしてこの耐性獲得の結果、当初と同じ程度の「鎮痛効果」を得るために、自傷行為の頻度や強度を高めざるを得なくなります。最終的には「切ってもつらいが、切らなきゃなおつらい」という事態に至ると、「消えたい」「死にたい」という考えを抱く若者が少なくありません。
要するに、自傷行為は「生き延びるために」繰り返されながら、逆説的に死をたぐり寄せてしまう行動なのです。実際、十代において自傷行為をした経験のある者は、そうでない者に比べて10年後の自殺既遂によって死亡するリスクが数百倍高くなることが知られています。このことは、「リストカットじゃ死なない」にしても、「リストカットをする奴は死なない」とはいえないことを示しています。

自傷行為の援助
それでは、援助者は自傷行為に対してどの様な態度で向き合えばよいでしょうか?
まず、もしも若者が自傷行為のことを告白した場合には、「正直に話してくれてありがとう」という言葉をかけて、彼らの援助希求行動を支持し、強化してあげましょう。
もしも自傷した傷の手当てを求めてきたのであれば、「よく来たね」といってあげてほしいと思います。というのも、自傷行為とは、単に自分の身体を傷つけることだけを指すのではなく、自傷後に傷の手当てをしないことを含めた概念だからです。実際、自傷後に医療機関で傷の手当てを受けないものほど、自己嫌悪感や自殺念慮が強いことが知られています。したがって、傷の手当てを求めてきたということは、まだ「自分を大事にしたい」という気持ちがあることを意味します。なかには、「切っちゃった」などと傷の手当てを求める若者の軽佻な態度に腹立たしさを感じる援助者もいます。しかし、彼らがケロッとしているのは、自傷行為によって苦痛を軽減した直後だからであって、周囲の反応を楽しんでいるわけではないのです。
それから、頭ごなしに自傷を禁止しないほしいですし、若者と「自傷は是か非か」といった議論をするのも避けるべきです。また、「自分はちゃんと自傷をコントロールできている」と、依存症患者さながらの否認を呈する若者と出会うこともありますが、彼らの否認や抵抗と戦うのも好ましいこととはいえません。なぜなら、自傷行為に深刻な依存する者ほど、「自傷行為をやめたら自分をコントロールできなくなって、発狂するのではないか?」という不安は相当に強烈だからです。
まとめておきましょう。自傷行為の援助とは、「問題行動」をやめさせることではなく、背後にある「苦痛」を見極め、軽減することにあります。そして最終的には、こうした援助プロセスを通じて、「世の中には信頼できる人もいて、つらいときには助けを求めてもいい」ことを知ってもらうことが目標となります。というのも、こうした認識こそが、将来の自殺予防に貢献するからです。

このように捉えると、摂食障害における過食おう吐(食べ吐き)と同じように、リストカットにもアディクションモデルが当てはまります。飲酒、覚醒剤の使用、過食おう吐、リストカットなど現象は様々でも、それはすべて binge であり、死ぬためではなく「生き延びるため」の手段です。しかし、それが長期的には「死を招き寄せてしまう」わけです。
binge の背景には「苦痛」があり、その苦痛に対処せず現象を抑えるだけ(酒をやめるだけ)では、かえって苦しくなるばかりなのです。

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