心の病 回復のため知っておきたいこと 変わる治療現場

心の病 回復のため知っておきたいこと 変わる治療現場
http://www.nikkei.com/life/health/article/g=96958A96889DE3E0E5E5E1E2E1E2E3E1E2EAE0E2E3E29F889EE2E2E3;p=9694E0E4E3E0E0E2E2EBE1E3E2E3

 うつ病や統合失調症、依存症など、心の病の治療現場が変わりつつある。問題が多かった大量投薬や長期入院を超え、患者自らの力を生かして普通の社会生活ができるように支援する取り組みが始まっている。患者同士の助け合いも活発だ。心の病について、今回は回復に向けて知っておきたいことを探る。

 精神科の治療は投薬と、カウンセリングや心理教育、リハビリなどそれ以外の部分からなる。日本の精神科医療はかねてより薬に頼る傾向があったが、大量投与と自殺の関連性が指摘されるなど問題意識が高まっている。このため薬以外の治療の重要性も増した。「必要な薬を適量使うことは大切だが、患者自身が持つ力を引き出す工夫も必要。バランスよく治療することが望ましい」(ひだクリニックの肥田裕久院長)
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保健所でも紹介

 リハビリなどは病院で実施されていることも多いが、これら医療機関での治療に対しては基本的に健康保険など公的医療保険が利く。働けず経済的に苦しい患者も多いことから、普通に健康保険を利用する場合よりさらに患者負担を軽くする「自立支援医療」という仕組みもある()。

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 依存症も医療だけではなかなかよくならない。

 神奈川県の佐藤祐二さん(49)は若いときからパチンコや競艇が好きだった。結婚後も借金をしてギャンブルという悪循環はとまらず、数十万円から数百万円の借金を繰り返す。病院にもかかってみたが、効果ははなかった。家庭は崩壊し、離婚、自己破産へと進んだ。

 そんなとき、ギャンブル依存症の患者たちが集まる会合に参加し始めた。同じ患者同士で回復を助け合う「自助グループ」と呼ばれる会だ。通ううちに佐藤さんは、ある男性のいつも楽しげな様子が気になり始めた。「彼のようになりたい」との思いから会のプログラムに真剣に取り組み始め、ギャンブルへの衝動に駆られなくなった。

 岩崎メンタルクリニック(神奈川県藤沢市)の岩崎正人院長は依存症の治療について「自助グループに通うことが主で、カウンセリングなどの治療は従」と言い切る。「患者は医師と話しても病気を認めないが、仲間のうちに身を置くと、あまりに自分と似ていることに驚き、認めるようになる。そこから回復に向かい始める」と分析している。

 アルコールやギャンブルなどの依存症だけでなく、うつ病や統合失調症、摂食障害などの病気についても自助グループはある。会費や献金、寄付での運営が多い。医療機関や保健所などで紹介してくれる。

 9月23日。様々な自助グループのメンバーたちが集まって「回復の祭典」と称したパレードを東京・新宿で行う。心の病からは回復できることを社会にアピールすることが狙いだ。自助グループメンバーのほか、家族、支援者ら100人程度が、太鼓をたたき、歌いながら行進する。

 同祭典準備会委員長の笹井健次さんは「今の社会は心の病が進行しやすく、回復しにくい。回復者の姿を見てもらうことで社会が偏見をなくし、変わっていくと期待している」と話す。
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