アルコール依存症、悩む女性 毎週土曜に集い 高知

高知新聞:アルコール依存脱却を 高知市で女性集い悩み共有
http://www.kochinews.co.jp/?nwSrl=296589&nwIW=1&nwVt=knd魚拓
2012年12月12日08時33分  

 アルコール依存症から回復しようとする女性だけの会合が、高知市内で毎週開かれている。アルコール依存症の脱却を目指す自助グループ「AA(アルコホーリクス・アノニマス)高知グループ」の活動の一環で、女性に限った活動は四国で高知だけという。2010年6月の発足以来、女性特有の悩みを語り合うなどの地道な活動を続け、社会復帰の輪を広げている。

 会合は毎週土曜日の夕方、高知聖母幼稚園(高知市本町5丁目)で開かれ、現在は毎回5~6人が集う。

 このうち、立ち上げに関わった2人は平日の夜に開かれるAA高知グループの会に参加しており、アルコール依存の悩みや体験談を語り合ってきた。摂食障害や男性との付き合いなどの悩みも含めて同性同士でざっくばらんに話ができるよう、新たに「女性ミーティング」を始めた。

 立ち上げた一人、高知市のヨウコさん(38)=仮名、パート勤務=もアルコール依存症で悩んでいた。「女性はアルコール依存に気付かない人が多い」。男性のように暴れたり、酒量が極端に多かったりする例があまりないから、という。

 ヨウコさん自身、うつ病で精神科病院に入院していた際もアルコールを隠れて飲み続けていた。「AAの会合に参加するまで、自分が依存症だとは思わなかった」と振り返る。

 当初から参加するマユミさん(33)=同、会社員=は28~29歳の2年間、家に引きこもり、500㍑の発泡酒を1日に6~10本も飲んでいた。失恋や仕事を辞めたことが原因だったという。

 飲んでは寝て、起きては飲むを繰り返す毎日。部屋は空き缶で埋め尽くされた。自分で心療内科を予約した際も、当日は酔ってベッドから起き上がれず、病院に行けなかった。

 「自分がアルコール依存症とは思わなかった」と言うマユミさんはその後、精神科に入院し、AAのミーティングに初参加。

 当初は「ミーティングだけで治るのか」「この人たちと一緒にしてほしくない」という気持ちがない交ぜだった。しかし、体験談を語り合う「分かち合い」への参加を重ね、依存症患者が亡くなった話などに触れるうち、「退院後も親に隠れて酒に手を出す自分は病気」と認識。プログラムに沿って経験者の助言を受けながら断酒に成功し、社会復帰も果たした。

 毎週土曜日のミーティングには、こうした経験を持つ30~60代の女性たちが集まる。男性との別れ、会社のお金に手を付けてまで酒を買いに行ったこと。そんな経験も包み隠さず語り合う。

 参加者たちは「自分と同じ悩みの人がいることで、一人で抱えていた不安が少なくなった」と話す。

 アルコール依存症の治療に取り組む下司病院(同市本町3丁目)によると、依存症で同病院に入院する患者は増加傾向にある。下司孝之事務管理部長は「女性は体質的に、男性の飲酒量の半分でアルコール依存になる。男性よりも若い年齢で亡くなる確率も高い」と話している。



朝日新聞:アルコール依存症、悩む女性 毎週土曜に集い 高知
http://www.asahi.com/news/intro/OSK201301230085.html魚拓

2013年1月24日00時52分

 【中島嘉克】アルコール依存症に悩む女性の集いが、高知市で開かれている。異性がいると話しづらい内容も率直に話し合えるようにと、男性の参加は認めていない。「悩んでいるのは自分ひとりじゃないと、知って欲しい」。同じ悩みを抱える女性の参加を待っている。
 女性の集いは、自助グループ「アルコホーリクス・アノニマス」(AA)の高知グループに所属するメンバーが2010年6月に立ち上げた。AAは1935年、アメリカで発足。日本では75年に東京で始まり、今では国内に約580グループ、5500人のメンバーがいるという。県内では高知市と四万十市で計3グループが活動している。
 アルコール依存症の専門外来がある「海辺の杜(もり)ホスピタル」(高知市)の杉本園子心理室長によると、女性はストレスからお酒に走りやすく、体質的にも男性より依存症になりやすい傾向にあるという。 男性記者の取材は認められなかったが、女性の集いを立ち上げた30代の女性2人に話を聞くことができた。体験談を通し、1人では依存症から脱することが難しく、長く苦しみ続ける悲痛な姿が浮かび上がった。

     ◇

 人見知りで内気な性格のミカさん(仮名)がお酒を飲み始めたのは就職してから。飲めば人と明るく話せるし、陽気になった。だがもともと酒に強いわけではなく、どうやって家に帰ったのか分からなかったり、話した内容を覚えていなかったりすることも多かった。
 20代後半には「飲んだほうが仕事がはかどる気がして」仕事中にも隠れて飲むようにもなった。体調を崩して仕事を辞めると、「自分のなかで朝から飲むことに抵抗がなくなった」。昼間から缶ビールを買い、人目を避けてコンビニのトイレで飲んだ。
 カオリさん(同)も最初はお酒を、「人間関係がうまくいく潤滑油」と考えていた。だが20代前半には寝る前にウイスキーを飲むようになり、休日になれば一日中飲んだ。ささいなことが原因で仕事を辞めると、ますますお酒への依存が強まっていった。病院の処方薬を買うお金までお酒につぎ込み、借金も重ねた。「家に引きこもり、お酒を買う時だけ外出していた」

     ◇  

 ミカさんは6年前、カオリさんは4年前からAAに通い始め、アルコール依存症を乗り越えることができた。AAは「無名性」が特徴で名乗る必要はなく、出入りも自由。会では「アルコールに対して自分は無力だと認める」など決められたステップを踏み、参加者全員でそれぞれの体験談を共有する。正直に話せるよう、会は「言いっぱなしの聞きっぱなし」が原則だ。

 ミカさんは「自分の話をただ聞いてくれるのがうれしかった。ここなら自分を理解してくれるかもしれないと感じた」。一方で、異性の目が気になって話しづらい内容もある。「男性がいると言えないことも含め、すべてをはき出せる場が欲しかった」と女性の集いを立ち上げた。

 女性の集いは毎週土曜日に高知市内で開かれ、毎回5人ほどが参加している。女性に限定した集いは四国では唯一だという。ミカさんは「女性だけだと共感の度合いが違う。女性なら本人でなくても家族や友人でも参加できる。会の雰囲気だけでも一度体験して欲しい」と話す。

 女性の集いやAAの問い合わせは中四国セントラルオフィス(082・246・8608)へ。

OSK201301230084.jpg
「アルコホーリクス・アノニマス」の基本教本。依存症から脱するきっかけを多くの人に提供してきた

月別 アーカイブ

Powered by Movable Type 5.2.10