ポインター置き場の最近のブログ記事

DSM-5の改定を考える

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日本依存神経科学会:
「DSM-5の改定を考える」慈恵医大宮田先生の解説をアップしました
http://www.jspra.jp/news/show_news_sonota.php?id=43

2013.12.04
本年5月に発表されたDSM-5では「依存症」関連項目に大きな変化がありました。この改定をめぐる論争について、さきに帝京大学教授 高田孝二先生の解説をアップしましたが、このほど東京慈恵会医科大学 精神医学講座教授 宮田久嗣先生より、「DSM-5の『物質関連と嗜癖性障害の改定を考える』と題する解説をニューズレターにご寄稿いただいたので、ホームページにもアップいたします。診療に、研究にお役立てください。本記事は次号ニューズレターにも掲載されます。

DSM-5の「物質関連と嗜癖性障害Substance-Related and Addictive Disorders」の改定を考える
http://www.jspra.jp/news/download.php?id=43&idx=1


日本依存神経精神科学会ニューズレター Vol.2-1 2013

http://www.jspra.jp/letter/img/nl2013.pdf
p.8に「10. DSM-5 をめぐる話題」 高田孝二(帝京大学 文学部)

タイムスリップ現象

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井出草平の研究ノート:[発達障害]強度行動障害とは
http://d.hatena.ne.jp/iDES/20130830/1377863383

> 厚生労働科学研究費補助金(こころの健康件学研究事業)
> 広汎性発遺障害に対する早期治療法の開発 平成20年 分担研究報告
> 分担研究者 杉山登志郎

> 強度行動障害とは、発達障害児、者において通常生活に支障を来すような行動の異常を持つに至った場合である。

> 強度行動障害の8割前後まで自閉症もしくは自閉的傾向を持つ入所者であることが初期の調査において既に明示されており、徐々に対象は自閉症であることに施設側は気付くようになる。

> 行動療法が導入されると、厳密なプログラム作成に基づかない、負の教化子を多用した力による行動療法的指導とでもいう他にない対応を自閉症児に対して行うようになった。今日から見ればきわめて強引な対応が横行し、この影響は直ちにではなく、自閉症独自の記憶の障害であるタイムスリップ現象の介在によって数年から時として十年余のタイムラグを経て、青年期パニックの頻発という現象として噴出した。

> 強度行動障害とは、実は自閉症における青年期パニックの別名であり、自閉症に初めて向かい合った教育現渇、あるいは療育現場の混乱によって行動障害を呈するに至った自閉症児、自閉症青年の姿であった。

自立は、依存先を増やすこと

TOKYO人権 第56号
インタビュー 自立は、依存先を増やすこと 希望は、絶望を分かち合うこと
熊谷晋一郎さん(くまがやしんいちろう)小児科医/東京大学先端科学技術研究センター・特任講師
http://www.tokyo-jinken.or.jp/jyoho/56/jyoho56_interview.htm魚拓

 地域で一人暮らしをしている先輩障害者の姿を、子どもの頃になんとなく見ていたこともあって、「自分にもできるはずだ」という確信があったのも大きかったと思います。具体的にどうやっているのかは分からないけど、明らかに自分より障害の重い人が一人暮らしできている。その事実が背中を押してくれました。

"自立"とはどういうことでしょうか?

 一般的に「自立」の反対語は「依存」だと勘違いされていますが、人間は物であったり人であったり、さまざまなものに依存しないと生きていけないんですよ。

 東日本大震災のとき、私は職場である5階の研究室から逃げ遅れてしまいました。なぜかというと簡単で、エレベーターが止まってしまったからです。そのとき、逃げるということを可能にする"依存先"が、自分には少なかったことを知りました。エレベーターが止まっても、他の人は階段やはしごで逃げられます。5階から逃げるという行為に対して三つも依存先があります。ところが私にはエレベーターしかなかった。

 これが障害の本質だと思うんです。つまり、"障害者"というのは、「依存先が限られてしまっている人たち」のこと。健常者は何にも頼らずに自立していて、障害者はいろいろなものに頼らないと生きていけない人だと勘違いされている。けれども真実は逆で、健常者はさまざまなものに依存できていて、障害者は限られたものにしか依存できていない。依存先を増やして、一つひとつへの依存度を浅くすると、何にも依存してないかのように錯覚できます。"健常者である"というのはまさにそういうことなのです。世の中のほとんどのものが健常者向けにデザインされていて、その便利さに依存していることを忘れているわけです。

 実は膨大なものに依存しているのに、「私は何にも依存していない」と感じられる状態こそが、"自立"といわれる状態なのだろうと思います。だから、自立を目指すなら、むしろ依存先を増やさないといけない。障害者の多くは親か施設しか頼るものがなく、依存先が集中している状態です。だから、障害者の自立生活運動は「依存先を親や施設以外に広げる運動」だと言い換えることができると思います。今にして思えば、私の一人暮らし体験は、親からの自立ではなくて、親以外に依存先を開拓するためでしたね。
若いうちに大麻を吸うと頭が悪くなる:研究結果
http://wired.jp/2012/08/29/marijuana-lowers-iq/魚拓

10代のうちに大麻の味を覚え、その後も頻繁に吸引を続けた人では、IQが約8ポイント低下したことがわかった。IQ100で中間に付けていた人が8ポイント低下して92になると、全体のランクは下から3割以下のところまで下がってしまうことになる。

大麻(マリファナ)は世界でもっとも消費量の多い違法薬物。だからといって害が少ないわけではない。「10代のうちに大麻をやりすぎると、知能指数(IQ)や認知機能が低下するかもしれない」とする研究結果が新たに発表されている。

ニュージーランドで実施されたこの研究では、1,037人の被験者を0歳から38年間追跡調査。その結果、10代のうちに大麻の味を覚え、その後も頻繁に吸引を続けた人ではIQが約8ポイント低下したことがわかった。また、後に吸引をやめた人でも知的低下が回復することはなかったという。

「大麻は無害なものではない。ティーンエイジャーにはとくに有害だ」そう話すのはデューク大学(Duke University)の心理学者でこの研究論文をまとめたマデリーヌ・メイアー。この論文は米国時間8月27日に発行された学術誌「Proceedings of the National Academy of Sciences」に掲載されている。

研究者たちは被験者が大麻を吸い始める前、13歳の頃にIQテストを実施。その後、被験者が38歳のときにもう一度テストを行った。被験者のなかには、重大な健康的・社会的、法的問題を引き起こしているにも関わらず、大麻吸引をやめられない常用者も含まれていた。

また、大麻吸引者はそうでない人に比べ、IQの低下以外にも記憶、処理能力、実行機能など5つの特定の知的機能で劣っていたという。参加者の家族や親戚に調査したところ、大麻を過度に使用している被験者に、注意力や記憶の問題があると彼らも気づいていたという。

なお、IQが100でちょうど中間に付けていた人が、8ポイント低下して92になると、全体のランクは下から3割以下のところまで下がってしまうことになる。

TEXT BY TANYA LEWIS
TRANSLATION BY 中村航

Teens Beware: Using Marijuana Could Make You Dumber
http://www.wired.com/wiredscience/2012/08/marijuana-lowers-iq/魚拓

北九州マック

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北九州マック

 北九州マックは、アルコール依存症やギャンブル依存症、その他のすべての依存症からの回復と成長を目指している方たちをサポートしていくための活動を行っています。
 現代社会ではアルコール依存症やギャンブル依存症だけではなく、薬物依存症、摂食障害、買い物依存症、性依存症、AC(アダルトチャイルド)など、依存症は多様化しています。女性、若年、高齢者などに広がりつつあります。
 依存症は病気です。早期発見と早期治療が回復への近道です。北九州マックのプログラムは、病気の正しい知識を知り、適切な回復方法を実践することで実績をあげているものです。
 北九州マックは「北九州マックを支える会」を中心とする多くの理解者の支援のもとに2012年6月に開設されました。

住所 〒803-0814
 福岡県北九州市小倉北区大手町6-27
 管工事協同組合ビル3階
 TEL:093-967-7691
 FAX:093-967-7692
http://japanmac.or.jp/kitakyushumac/

エール:九州初の依存症回復相互支援施設・「北九州マック」
http://www.kitaq-youthnet.jp/saasiteminfopgs/pageview?nn=YELL&ii=534&sg=216

タウンマネンジメント魚町の社長日記:「北九州マックを支える会」に入会しました。
http://ameblo.jp/kakehashi0333/entry-11255712218.html

司法書士カケハシの業務日誌:「北九州マック開設記念セミナー」のご紹介
http://blogs.yahoo.co.jp/kakehashi0333/61155540.html

【仏国ブログ】日本だけでなく各国に広がる引きこもり、対策強化へ
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2012&d=0618&f=national_0618_033.shtml

 国際的にも、「hikikomori」として知られている、引きこもり。フランスの日刊紙ルモンドでは、この引きこもり現象がフランスの若者の間にも波及しつつあると伝えている。

 引きこもりは、日本文化や社会現象に関心が高いフランス人には知られていることがあるが、一般的な認知度はまだ低い。このため引きこもりについて、特に精神疾患や学習障害がないが、学校や会社などの社会に無関心もしくはかかわりを持たないようにし、自宅に閉じこもってしまう現象と説明。

 この現象は特に日本に多く、早ければ12~13歳頃から、不登校という形で表れる。引きこもりとなった人は、自宅でインターネットやゲームなどをして過ごすことが多くなる。しかしこれらのメディアが引きこもりを誘発するのではなく、これらは引きこもりの人が現実社会で人間関係を結ばなければならない部分を減少させているだけと、引きこもりの原因は別にあるとの見方を示している。

 この原因としては、日本では核家族・共働きが進み、また近所づきあいも希薄となってきている中、子どもが成長していく中で必要な精神的サポートが失われたことが挙げられる。

 今や引きこもりは日本だけでなく、米国、スペイン、韓国、オマーンなど異なる文化圏でも発生していると指摘、引きこもりが日本の社会問題と結びついているだけではないようだと述べている。

 フランスでも、件数は少ないが引きこもりが発生していると伝えている。16歳頃から現象が見られるが、中には25~30歳ほどの成人でも、高校後の高等教育を修了させることに行き詰ったなどの理由から、引きこもりとなったケースがあると紹介。

 フランスでは、自宅訪問の形でのサポートや、必要な場合には入院させるなどして社会復帰を助けていると伝えている。タブー視されがちな引きこもり問題は、フランスでは積極的に取り組み、問題解決に向けている様子がうかがえる。(編集担当:山下千名美・山口幸治)

薬の使用と自殺率増加の問題

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心の由来:「心」についての身もふたもない話
薬の使用と自殺率増加の問題
http://blogs.yahoo.co.jp/kopheee/9312314.html魚拓

> 最後に、統合失調症の人に、抗精神病薬に加えてベンゾジアゼピン系抗不安薬を併用するとどうか? なんと死亡率が約2倍にぐっと上がってしまいます。自殺率に限定すると約4倍に上がっています。(自殺以外の、事故による死亡も増えるのですが。)
> ベンゾジアゼピン系抗不安薬は、統合失調症の治療でも、うつ病の治療でも、神経症やパーソナリティ障害の治療でも、基本的に不安を和らげるために使うことがある薬です。 しかし不安を和らげる作用とともに、感情を自制する力を弱めてしまい、しばしば衝動的な行動を引き起こしやすくなります。 その点ではアルコールと似た効き方の雰囲気があるのです。
> このためか、過去には子どものうつ病に対する治療においても、境界性パーソナリティ障害の治療においても、ベンゾジアゼピン系抗不安薬を併用すると自殺や自殺企図が増える傾向がある危険性が指摘され続けていたのです。
> 他のところでも言いましたが、この意味でもベンゾジアゼピン系抗不安薬は難しい薬なのです。 日本では精神科医以外の内科とかの先生も、ベンゾジアゼピン系抗不安薬はその別名「マイナートランキライザー」という安易っぽい雰囲気のせいか、安易に使いすぎる気がしています。
> 多くの場合、精神的な問題に対するベンゾジアゼピン系抗不安薬は、膠原病やアレルギー疾患に対するステロイド剤と違って、そこまで必須ではないことから、使うにしてももっと慎重に、計画的に使って行かなくてはならないのでしょう。
> なぜマスコミも、素人の人も、抗うつ薬なんかよりも圧倒的に問題であるこっちの方をとりあげないのか、私は不思議でなりません。
心の由来:「心」についての身もふたもない話
「境界性パーソナリティ障害は歳をとれば治る」の誤解を解く・・・・
http://blogs.yahoo.co.jp/kopheee/9261572.html

> ずいぶん前に(2003年)この分野の研究者として有名なZanarini先生が、境界性パーソナリティ障害の人たちを6年間追跡調査したところ、6年後には7割もの人が「寛解 remission」していた、という結果を報告しているのです。
> おそらくこの辺から、「境界性パーソナリティ障害は歳をとると治る」という考えが一人歩きしたのではないかと思うのです。

臨床心理士・信田さよ子 あなたの悩みにおこたえしましょう
 「一冊の本」(朝日新聞出版)より
https://aspara.asahi.com/column/nayami-okotae/entry/nx7qQGEqiI?atoken=ooMYMQxENI5H24Ap5ijxF3cF1Ia7a874

夫婦、親子、恋人、友人......。だれしも人にはなかなか相談できない人間関係についての悩みを持っているものです。経験豊富なカウンセラーが、その解決方法やヒントを示します。

Q:困っている人の役に立ちたいのです ヨウコ、57歳

 私には31歳の息子と26歳の娘がいます。息子のほうは中学校からいわゆる登校しぶりの状態が続き、高校中退後は通信制高校に入り直しました。その後もいろいろありましたが、5年間の引きこもり状態の末にやっと昨年からNPO法人が主催する自立支援施設に通うようになりました。娘のほうは息子とは対照的に高校時代から家出を繰り返し、しばらくはキャバ嬢として働いていました。年に数回しか家には戻らず、ケイタイの番号だけが消息を知る手段でした。昨年3月の震災の時にはさすがに電話をしてきましたが、皆の無事を確認すると再び音信不通になりました。先日、予告もなくひどく痩せて戻ってきたので、薬物に手を出しているのではと内心疑いましたが、娘によれば、三陸沿岸の被災地に住み込み、ある団体のお手伝いをしているとのことでほっとしています。

 夫の定年を来年に控えたいま、指折り数えると、20年近い歳月を子どもの問題に費やしてきたことに気付かされます。数多くの精神科医やカウンセラーにも出会ってきました。そんな私だからこそできることがあるのではないかと思うのです。幸いにも身体は丈夫で、エネルギーや気力は若い人に負けないほどです。私と同じ悩みを抱えた人たちに、こんな私の経験がお役に立てるのではないでしょうか。図々しいお願いですが、信田さんのカウンセリングセンターのお手伝いをさせてもらうことは可能でしょうか。もし無理であれば、どんな勉強をすればカウンセラーになれるのか教えて頂ければさいわいです。残された人生を、多くの困っている人たちのために役立てて過ごしたいのです。

A:臨床心理士とは?

 長いあいだ二人のお子さんの問題に取り組んでこられたのですね。文面には書き切れないようなご苦労もあったかと推察いたします。とりあえず余裕をもって生活できる状態にまでこぎつけられたこと、本当によかったですね。

 さて、ヨウコさんの質問は二つありますので、一つずつお答えしようと思います。

 一つめのご質問ですが、残念ながら私たちのカウンセリングセンター(以下センターと略)では、「お手伝い」をするスタッフを必要とはしていません。センターのスタッフは臨床心理士の資格を取得していることが条件です。スタッフの構成ですが、現在常勤・非常勤の合わせて13名の臨床心理士(全員女性)がカウンセリングを行っています。また3名の女性が受付業務に就いていますが、彼女たちも臨床心理士を目指して勉強中です。

 二つ目のご質問への答えにもなりますが、臨床心理士という資格について簡単に説明しましょう。現在この資格は「日本臨床心理士資格認定協会」という団体によって認定されていますが、国家資格ではありません。長年国家資格を目指してきましたが、まだ実現していないのは本当に残念です。

 資格取得までの道をざっと書きましょう。まず臨床心理学系の大学・学部を卒業し、さらに認定協会指定の大学院修士課程で2年間勉強をします。さらに実習を最低1年経験して初めて受験資格を得ることができます。試験は、筆記試験で一定程度の足切りがあり、さらに面接をクリアして初めて合格となります。正直申し上げて、かなりの難関だといっていいでしょう。ヨウコさんの年齢を考えますと、これから臨床心理学の勉強を始めるのはかなり困難かと思われますがいかがでしょう。

どんな可能性があるのか?

 では、ほかにカウンセラーになる道はないのでしょうか。すでに申し上げたように、臨床心理士は国家資格ではありませんので、「カウンセラー」と自称することは自由です。極端に言えば、明日から○○カウンセラーという看板を掲げることは可能です。

 このことからカウンセラーという名称は、かなり曖昧な印象をもたれているようです。さまざまな民間団体や学会が独自の資格を認定しているのは周知の事実です。民間団体の中には資格取得までの研修料金をかなり高額に設定しているところもあり、信頼できるかどうかちゃんと見分ける必要があります。インターネット上でもさまざまなカウンセリング機関が溢れています。

 それでも私があえてカウンセラーと自称しているのは、この曖昧さを逆に利用するためです。精神科のクリニックであれば、医師の診察は保険診療が適用されます。したがって料金も低額で済み、投薬も可能となります。いっぽうセンターのような臨床心理士による相談機関は、医療機関ではなく保険も適用されません。料金も、1時間の初回面接が1万500円(含消費税)かかります。保険診療に慣れた人には途方もなく高額に思えるかもしれませんが、弁護士相談の料金も1時間約1万円であり、精神科医の自費診療=1時間の精神療法の料金はもっと高額であることを考えると、私たちの料金設定は妥当だと思います。詳細について述べる紙数がありませんが、それだけの料金設定をしてセンターが存続するためには、精神科クリニックとはまったく異なる援助システムを構築し、臨床心理的援助の方法を身につける必要があります。そして、多くの人たちに利用してもらうために、幅広い問題をあつかい、相談の間口を広げることが要求されます。そのために「カウンセリングセンター」と名づけ、私はカウンセラーと自称しています。精神科のクリニックに比べてまだまだ認知度が低いセンターが存続するためには、このような戦略と努力が不可欠でした。

 少々説明が長くなりましたが、ヨウコさんが希望されるのはどのような活動なのでしょうか。単に困った人の役に立ちたいというのなら、ボランティアでもいいのではありませんか。各自治体にはさまざまなボランティア活動を紹介する窓口が用意されているはずです。

 また息子さんが通所されているNPO法人の活動のお手伝いをすることもできるでしょう。そんな可能性を探られるのも一つでしょう。

他人の役に立ちたいという欲望

 さて、ヨウコさんはなぜ人の役に立ちたいのでしょうか。実はヨウコさんだけではなく、これまでに何人もの方から「これまでの私の人生経験を生かして、困った人のお役に立ちたい」という申し出を受けたことがあります。そのような考えに至ることはそれほど不思議ではありません。予期せずして苦しい経験に出会い、それをなんとか「乗り越えた」と思う人は、なぜ自分にそのような試練が襲ったのかをしばしば考えるものです。

 苦しい経験であればあるほど、その意味を見つけなければ人は生きていけません。自分の経験がまったく無意味だったと考えることは、深い絶望に通じるでしょう。東日本大震災で被災された人たちも、今に至るまで、そしてこれからも、繰り返し繰り返しなぜ自分があのような目に遭わなければならなかったか、と問い続けずにはいられないでしょう。

 苦悩の淵からやっとの思いで少し這い上がったころに、同じような苦しみを味わっている他者の姿が見えてきます。その時、新たに自分の経験を同じ苦しみを味わっている他者の役に立てられないだろうか、そうすることで自分の経験に意味がもたらされるかもしれない、と思うのです。前提になっているのは、「乗り越えた自分」と「苦しみの最中にある他者」との分断です。

 体験者が自らの経験を生かして援助者になる例は、アルコール依存症の世界では珍しくありませんでした。アメリカでは、1980年代に回復者カウンセラーと呼ばれる人たちが数多く治療現場で活動しました。長期にわたって酒をやめ社会生活を送っている人が、自分の経験を生かしてアルコール依存症の治療チームの一員になったのです。日本でも80年代から90年代にかけて、アルコール依存症の回復者カウンセラーが援助者として雇用される例をいくつも見てきました。彼らは酒をやめ続けるために、ほぼ毎日自助グループのミーティングに参加します。そこではメンバー全員がアルコール依存症者であることにおいて平等ですが、いっぽうで援助者でもある場合、そこに一種の権力性が生まれてしまいます。簡単にいうと「俺はプロとして援助する立場にある」という、上から目線が生じがちであり、時に本人は意識しなくても、周囲がそうとらえることもあります。自助グループでは、このような現象を「二つの帽子をかぶる」という比喩を用いて厳しく戒めます。

 アルコール依存症のように、自助グループという相互の対等性を保証する場があっても、しばしば断酒が長い人が経験の浅い人に対して権力的で上から目線になりがちだということは、大きな示唆を与えてくれます。

わかってあげる、わかってもらうという不可能性

 さて、他人の役に立つということがなぜある種の危険性をはらんでいるかがおわかりになったでしょうか。同じ苦しみを味わったからこそ生まれる権力に、ヨウコさんは敏感になっていただきたいのです。女性同士の世界でも、子どものいない人には私の気持ちなんかわからないといった分断は日常的に再生産されています。

 ヨウコさんは、たぶん「こんな苦しみを味わったからこそ、人の苦しみをわかってあげられる」と考えていらっしゃるのでしょう。世間ではこのような考えが一般的だと思います。それは、裏返せば「同じような苦しみを味わったことがない人に、私の苦しみなんかわかるはずがない」という考えに通じます。

 では、他人の苦しみを「わかってあげられる」とは、どんなことなのでしょうか。同じ苦しみを味わったことがなければ、わかってあげられないのでしょうか。答えはノーです。津波にさらわれた経験のない人に、被災者の苦しみがわからないわけではありません。私たちに与えられた想像力こそが、体験したことのない苦しみに思いを馳せることを可能にします。

 もっとはっきり申し上げると、他者の苦しみを「わかる」ことなど私たちにはできないのです。自分の苦しみですら引き受けるのが難しいのに、他者のそれをわかることなどおこがましくてできないといったほうがいいでしょう。

 カウンセラーはクライエントの苦しみを「わかってあげる」のが仕事ではありません。わかるという言葉をめぐって発生する、わかってもらえる、あげられるという力関係はむしろ危険なものであると思います。

今こそ好機(チャンス)

 クライエントの前に座って、現在の苦しみや悲しみ、恨みや絶望についてクライエントが語る言葉を聞き、それをカウンセラー自身の想像力で再構成し類推していくこと。それがおそらく「わかる」ことなのだと私は考えています。クライエントの語った言葉を一言一句聞きもらさず、私はすべてを再構成して語り直せるように努めています。そうできることが、クライエントの「聞いてもらった」という深い満足感になると思うからです。それを経なければ、新しい方向性を提示することもできないでしょう。共感という言葉はどうしても感情重視に傾きがちです。むしろ、クライエントの語る言葉や内容をどのように把握するかという認知的側面こそ重要なのです。

 ヨウコさんにとって重要なのは、自らの経験をどの程度まで振り返り総括できているか、つまり個別的経験をどこまで相対化できているかということです。なぜなら個人的経験にとらわれてしまうことは、援助者=プロのカウンセラーとして仕事をするうえでむしろ障害になるからです。自分がこうやって苦しみを乗り越えたという一種の成功譚に固執していると、それを相手に押し付けないとも限りません。アルコール依存症の回復者カウンセラーの落ち入りがちな陥穽がそれでした。

 率直に申し上げましょう。ヨウコさんは、せっかく余裕のある生活がもどってきたのですから、少しゆったりしましょう。夫の定年退職後はいっしょに旅行にでもでかけましょう。不幸な人たちの援助をするより、少しは楽しんでみてはいかがでしょうか。私から言われるまでもなく、ヨウコさんなりにすでにいろいろ試みられたのかもしれませんね。しかしどうもうまくいかない、むしろ落ち込んでしまった。カウンセラーになるという目標を立てた途端に元気になった、ということかもしれません。

 とすれば、楽しいことには少しも食指が動かず、自分より不幸な人との分断に惹かれてしまう自分をみつめてみましょう。そして他人の苦しみを「わかってあげたい」という欲望から自由になってください。むしろ、余裕のできた今こそ、過ぎ去った嵐のような日々を振り返る好機なのです。そのために、思い切って今度は自分のためにカウンセリングを利用してみませんか?


※「あなたの悩みにおこたえしましょう」は、今回で終了します。ご愛読、ありがとうございました。

信田 さよ子(のぶた・さよこ)
臨床心理士、原宿カウンセリングセンター所長。1946年岐阜県生まれ。お茶の水女子大学大学院修士課程修了(児童学専攻)。病院勤務などを経て、1995年より現職。アルコール依存症、摂食障害、ひきこもり、DV、児童虐待に悩む人やその家族のカウンセリングを行っている。著書に「タフラブという快刀」「母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き」「共依存・からめとる愛」ほか多数。

アルコール中毒と自殺の関係

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ベラルーシのアルコール中毒と自殺
http://twitpic.com/8prblj
526994551.jpg

これを見るとアルコール問題と自殺率は露骨な相関があります。
アルコール消費量を減らせば自殺も減るのは確かなことです。

世界的にも最悪レベル! 日本の自殺率はなぜ高い?
http://r25.yahoo.co.jp/fushigi/rxr_detail/?id=20100204-00001286-r25

> 先進国の中でいえば、アメリカやフランスは日本の半分弱。イタリアやイギリスは4分の1程度の自殺率だという。やはり、お国柄が違うとはいえ、日本の自殺率は群を抜いて高いと言わざるを得ないようです。

自殺率の国際比較(2011年段階の最新データ)
http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/2770.html
Recovery Housing and Treatment Programs Reduce Relapse among Recovering Opioid Addicts
http://www.addictionjournal.org/viewpressrelease.asp?pr=171魚拓

28 February 2012

Opioid-dependent individuals who want to kick the habit typically begin the road to recovery with detoxification. But detox is ineffective as a stand-alone treatment, with relapse rates ranging from 65% to 80% just one month after discharge.  New research published online today in the journal Addiction reveals that individuals with substance use disorders may be as much as ten times more likely to stay abstinent when they have access to drug-free recovery housing and day-treatment programs following detox.

Opioid abuse, which includes the use of illegal substances such as heroin and the nonmedical use of prescription painkillers like OxyContin, Percocet, and Vicodin, has reached epidemic levels in the United States.  According to a November 2011 press release from the Centers for Disease Control and Prevention (CDC), the death toll in the US from overdoses of prescription painkillers has more than tripled in the past decade, with more than 40 people dying each day.  In 2010, 12 million people in the US reported using prescription painkillers for nonmedical use, according to the CDC's National Survey on Drug Use and Health. 

To find out if opioid-dependent individuals achieve higher abstinence rates given access to recovery housing and day treatment, researchers from Johns Hopkins University School of Medicine followed 243 patients -- primarily heroin users -- after their release from detox.  Eighty-three patients received 12 weeks of rent-free recovery housing and were required to remain drug-free during their residency.  Eighty more patients received 12 weeks of recovery housing plus 26 weeks of outpatient treatment, including cognitive behavioral group therapy, recreational activities, vocational assistance, and individual counseling.  The final eighty patients received referrals for aftercare treatment at other community programs. The researchers assessed all participants at one, three, and six months after detox to see how many had remained abstinent.

The overall abstinence rate for participants given no housing or treatment was a disappointing 13%, but patients who received housing showed a 37% abstinence rate, and among the group that received housing plus day treatment, 50% were abstinent.  At each of the three assessment points, participants receiving housing plus treatment were twice as likely to remain abstinent than those receiving housing only, and ten times more likely to remain abstinent than those receiving no housing or treatment at all. 

In general, the best outcomes came from participants who stayed in recovery housing the longest, and access to day treatment tended to promote longer residencies:  an average of 49.5 days versus 32.2 days for housing residents who received no day treatment. 

Says lead researcher Michelle Tuten: "It's no surprise that opioid-dependent individuals stay off drugs longer when they live in a structured, drug-free environment after finishing detox.  Drug-dependent individuals frequently report housing as their most pressing need.  If we want to help people stay off heroin and stop abusing prescription painkillers, we need to do more than help them initiate abstinence; we need to help them maintain abstinence and build a drug-free life style as well.  Improved access to drug-free recovery housing and day-treatment programs would clearly move us closer to that goal."

-- Ends --

For editors:

Tuten M., DeFulio A., Jones H.E., and Stitzer M.  Abstinence-contingent recovery housing and reinforcement-based treatment following opioid detoxification.  Addiction, 107: doi:10.1111/j.1360-0443.2011.03750.x


For a full text copy of this article, please contact Jean O'Reilly, Editorial Manager, Addiction, jean@addictionjournal.org, tel +44 (0)20 7848 0853.

Media seeking interviews may contact Stephanie Desmon, Senior Media Relations Representative, Johns Hopkins Medicine via telephone (+44 1-410-955-8665) or email (sdesmon1@jhmi.edu).

The CDC press release referred to in paragraph two, "Prescription painkiller overdoses at epidemic levels kill more Americans than heroin and cocaine combined," can be found at http://www.cdc.gov/media/releases/2011/p1101_flu_pain_killer_overdose.html (accessed 5 January 2012). 


オピオイド依存の人は、回復への道をまず解毒(離脱)から始めるが、解毒は単独では効果が薄く、一ヶ月後の再発率は65%~80%に及ぶ。Addiction誌オンライン版の最新投稿では、デイケア・ナイトケア施設を利用することで、断薬率を引き上げられることを紹介している。

CDCの調査によれば、ヘロインなどオピオイド乱用による死者数は過去10年間で3倍に増加し、毎日40人が死んでいる。同じくCDCのレポートでは、OxyContin・Percocet・Vicodinなどの処方された鎮痛剤を医療用途以外に使用している人は1,200万人に達している。

Johns Hopkins大学の研究者らは、243人の解毒の済んだヘロインユーザーを追跡した。うち83人は、薬物を使わないことを条件に無料のデイナイトケア施設を12週間の利用した。別の80人以上が、この12週間の入所ケア終了後に、26週間の通所プログラム(認知行動療法のグループセラピー、リクレーション、就労支援、個人カウンセリングを含む)を受けた。残りの80人は、地域におけるアフターケアプログラムへの紹介のみを行った。3つのグループとも1ヶ月後・3ヶ月後・6ヶ月後に断薬しているか評価した。

施設利用をしなかった群の断薬率は13%に留まった。入所利用を行った群は37%、さらにその後の通所利用を行った群では50%となった。
若者のネット中毒者、ヘロイン・アル中患者と同じくらい脳が壊れている―中国シンクタンク
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=57974

13日、ネット中毒の青少年の脳はヘロインやアルコール中毒患者と同程度の損傷を受けている―。中国政府系のシンクタンク、中国科学院が発表した報告に世界中から反響が寄せられている。

2012年1月13日、ネット中毒の青少年の脳はヘロインやアルコール中毒患者と同程度の損傷を受けている―。中国政府系のシンクタンク、中国科学院が発表した報告に世界中から反響が寄せられている。香港の英字紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの報道を環球時報が16日付で伝えた。

中国科学院がネット中毒の青少年17人とそうでない青少年16人の脳をMRIスキャンして比較したところ、ネット中毒の青少年たちは脳の白質に広がる神経線維に損傷がみられた。同院武漢物理・数学研究所の雷皓(レイ・ハオ)教授は、損傷の程度はまだ数値化されていないとしながらも、過度のネット利用と脳の損傷に関連性があることが明らかになったと述べた。研究には2年が費やされた。

また、損傷の状況がヘロインやアルコール中毒患者と非常によく似ており、物事を決める判断力や感情のコントロール能力が低下するといった症状がみられた。これに対し、インペリアル・カレッジ・ロンドンの精神科医、ジョーンズ氏は「非常に画期的な研究」、キングス・カレッジ・ロンドンのシューマン生物心理学教授は「ネットゲーム中毒者にも同じような症状がみられる」と指摘した。

中国青少年インターネット協会が昨年実施した全国規模の調査によると、中国の都市部に住むネット中毒の青少年は約2400万人。このほか、1800万人に中毒の初期症状がみられるという。(翻訳・編集/NN)

(まあ、レコードチャイナの記事ですからね)
鍋山祥子教授(山口大学経済学部)公開論文

共依存概念の混乱と問題性-フェミニズム批判を踏まえて-
(中央大学 1997年度『年報』掲載)
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/nabe1.htm魚拓

仮面の逆転-存在証明の落とし穴-
(中央大学 1997年度『論究』掲載)
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/nabe2.htm魚拓

近代的自己批判としての「共依存」

(第70回日本社会学会報告レジュメ)
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/kyouizon.htm魚拓

修士論文:「共依存 co-dependency」の社会学的考察
序章 「共依存」の社会学的意義
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/syuron0.htm魚拓
第一章 近代的自己の創出-共依存的関係性の起源-
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/syuron1.htm魚拓
第二章 仮面と真実-共依存的関係性への軌跡-
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/syuron2.htm魚拓
第三章 近代的自己の限界と世話の倫理-脱共依存的関係性の可能性-
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/syuron3.htm魚拓
修士論文文献リスト
http://web.cc.yamaguchi-u.ac.jp/~nabeyama/works/syuron-bunken.htm魚拓
「金持ちになるほど、ズルくなる」:実験結果
http://wired.jp/2012/03/01/income-and-ethics/

「社会的・経済的地位が高い人は、そうでない人よりも不正直な傾向が強く、そしてこれは貪欲さに対してより肯定的に捉える態度から生まれたものだ。競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識などが、この傾向を支えている」

先ごろ発表された社会経済学と倫理学の分野にまたがる新たな研究結果によると、人は多くの富を手に入れるほど、そして社会的地位が高くなるほど、倫理に反する行いをする傾向が強まるという。

 この研究は、サンフランシスコの無礼なドライバーに関する調査や、子供のキャンディーを盗む機会を被験者に与えるといったものまで、実験室や実社会における7つの異なる設定で行われた実験の結果をまとめたもの。

 「社会で恵まれた立ち場にいる人物には、無意識に他人を無礼に扱う心理的傾向が見られる」と話すのはカリフォルニア大学バークレー校(University of California, Berkeley)のPaul Piff教授。「そういった人物は自分の振る舞いが他人に与える影響に鈍感になっている。その結果、彼らは規則を破る傾向がほかの人より強いことを、少なくともこの研究結果は示している」(Piff氏)

 この研究は2月27日付けの「Proceedings of the National Academy of Sciences」誌に掲載されたもの。富や階級をめぐる緊張感はかつてなかったほど高まっており、「貪欲であることはいいことで、誰よりも裕福なことは美徳か?」「富は人を堕落させるものか? そうであれば社会は平等主義を収入にも適応するよう努力すべきか?」といった論争が巻き起こっている。

 答えることが難しいこうした社会的疑問に対し、Piff氏や同僚らは科学的方法を使って答えを見つけ出そうとした。彼らはまず2つの実験を行った。そのひとつは、サンフランシスコ市街の交差点で道路を行き来する自動車をモニターし、クルマの列に割り込んだり、歩行者の前を横切ったりするクルマの車種や型式を調べるというものだった。そして、高い社会・経済的地位(SES)を示すクルマの運転者は、そうでないクルマの運転者に比べて、割り込みをする傾向が約2倍も高いことがわかったという。

 もうひとつの実験は、UCバークレーの学部生105人を対象に、現実的な倫理的判断が求められる状況でどう反応するかを調べるというものだった。

現実的な倫理的判断が求められる状況とは、たとえば10ドル札を支払った後に、おつりとして20ドル札をもらった場合などを指す。この実験では、SESの低い被験者のほうが正直に反応する傾向がみられたという。

 さらに別の実験では、潜在意識下の動態が調査された。この実験では、被験者はまず自分たちがお金持ちまたは貧乏であることをイメージするよう指示され、その上で、別の研究室にある(子供に配られる予定の)キャンディーが入った瓶から、キャンディーを取る機会を与えられた。そして実際に実験をしてみると、お金持ちであるとイメージした学生のほうが、貧乏とイメージした学生よりもたくさんのキャンディーを取ったという。

 このほか、AmazonのMechanical Turkで募集した108人の成人をつかって、企業の採用担当者の役を演じてもらうという実験も行われた。彼らが相手をするように指示された求職活動者は、安定した仕事(2年間の長期契約)が得られるなら今より少ない給与でも構わないという設定だった。しかし、実際にはこの仕事の契約期間は6ヶ月しかなく、かつ、安く給与交渉した採用担当者にはボーナスが支払われるという条件が出されていた。

 この実験の結果、実世界での収入が多い人ほど、そしてアンケートで貪欲さ(greed)について肯定的に答えた人ほど、応募者に対して嘘をつく傾向が強いことがわかったという。

 「社会的・経済的地位が高い人は、そうでない人よりも不正直な傾向が強く、そしてこれは貪欲さに対してより肯定的に捉える態度から生まれたものだ。われわれは、競争心、自分の利害、自分の安寧を優先する意識などが、この傾向を支えていると考えている」(Piff氏)

TEXT BY Brandom Keim
 TRANSLATION BY 中村航
WIRED NEWS 原文(English)
http://www.wired.com/wiredscience/2012/02/income-and-ethics/
 ※この翻訳は抄訳です
Prevalence and risk of violence against adults with disabilities: a systematic review and meta-analysis of observational studies
http://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(11)61851-5/fulltext

Karen Hughes PhD a, Prof Mark A Bellis DSc a , Lisa Jones BSc a, Sara Wood MSc a, Geoff Bates MSc a, Lindsay Eckley PhD a, Ellie McCoy MSc a, Christopher Mikton PhD b, Tom Shakespeare PhD b, Alana Officer MPH b

Summary

Background
About 15% of adults worldwide have a disability. These individuals are frequently reported to be at increased risk of violence, yet quantitative syntheses of studies of this issue are scarce. We aimed to quantify violence against adults with disabilities.

Methods
In this systematic review and meta-analysis, we searched 12 electronic databases to identify primary research studies published between Jan 1, 1990, and Aug 17, 2010, reporting prevalence estimates of violence against adults (aged mainly ?18 years) with disabilities, or their risk of violence compared with non-disabled adults. We included only studies reporting violence occurring within the 12 months before the study. We assessed studies with six core quality criteria, and pooled data for analysis.

Findings
Of 10 663 references initially identified, 26 were eligible for inclusion, with data for 21 557 individuals with disabilities. 21 studies provided data suitable for meta-analysis of prevalence of violence, and ten for meta-analysis of risks of violence. Pooled prevalence of any (physical, sexual, or intimate partner) recent violence was 24・3% (95% CI 18・3?31・0) in people with mental illnesses, 6・1% (2・5?11・1) in those with intellectual impairments, and 3・2% (2・5?4・1) in those with non-specific impairments. We identified substantial heterogeneity in most prevalence estimates (I2 >75%). We noted large uncertainty around pooled risk estimates. Pooled crude odds ratios for the risk of violence in disabled compared with non-disabled individuals were 1・50 (95% CI 1・09?2・05) for all studies combined, 1・31 (0・93?1・84) for people with non-specific impairments, 1・60 (1・05?2・45) for people with intellectual impairments, and 3・86 (0・91?16・43) for those with mental illnesses.

Interpretation
Adults with disabilities are at a higher risk of violence than are non-disabled adults, and those with mental illnesses could be particularly vulnerable. However, available studies have methodological weaknesses and gaps exist in the types of disability and violence they address. Robust studies are absent for most regions of the world, particularly low-income and middle-income countries.

Funding
WHO Department of Violence and Injury Prevention and Disability.

世界の全人口の15%は何らかの障害を持っており、また障害を持った人は健常者に比べて暴力被害に遭いやすいことが知られている。26の論文のメタ解析の結果、知的障害を持った人は(健常者と比較して)1.60倍暴力被害に遭いやすかった。精神障害の場合は3.86倍。特定不能のものも含め全障害の平均は1.50倍であった。

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